読書アプリを開発するには?

昨今は電子書籍の需要が拡大していて、小説やマンガを手軽に読める読書アプリが人気を集めています。
大手出版社が軒並み自社の読者アプリをリリースしているほか、ピッコマやめちゃコミック、エブリスタなどオリジナル作品に強い読書アプリも人気です。
大きなマーケットへ成長している読書アプリですが、アプリ開発の求人は少ないので注意しましょう。
求められるスキルは主にネイティブアプリの開発経験。読書好きの方はマンガや小説を読むためのものではなく、読んだ本の管理や感想の共有など読書関連アプリの開発も選択肢に入れてみてください。
既存大手の求人
人気読書アプリを運営している企業の求人情報を幅広くチェックしましたが、アプリ開発や保守などを行うエンジニアの求人は非常に少ないです。
成功している企業の求人は営業と編集が中心で、読書アプリはプラットフォームが完成すればシステムのアップデートをする必要性が低いことが関係しているのでしょう。
人員をかけて新しいアプリを開発する需要が低い業界ですので、アプリ開発の就職先としてはおすすめできません。
すぐに仕事を見つけられない可能性が高いので、読書アプリ開発に携わりたい場合は時間をかけて根気強く就職活動をする覚悟を持ちましょう。
募集要件
大手出版社とのコラボで読書アプリを運営する某中堅企業が出していたアプリ開発の求人概要をご覧ください。
学歴 | 不問 |
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必須条件 | ・iOS、Androidネイティブアプリの開発経験 ・実際の開発も伴う、リリースまでの経験 |
歓迎条件 | ・業務外でのサービス、iOS・Androidネイティブアプリの開発経験 ・スマホアプリ用ウェブAPIの開発経験 ・Webアプリケーションの開発経験 ・SwiftまたはKotlinを用いたアプリ開発経験 |
想定年収 | 450~800万円 |
読書アプリの開発求人は、基本的にスマホ2大OSのネイティブアプリ開発の経験が重視されます。
特別な開発スキルは求められませんので、すぐに求人が見つからない場合はネイティブアプリ開発の経験を積むことから始めてください。
作品ラインナップが重要
読書アプリが成功するかどうかは、アプリの利便性・機能性よりも取り扱う作品ラインナップが重要になります。
なお、書店に並んでいる小説などを電子書籍で読みたい場合は、Kindleや出版社の提供する電子書籍サービスを活用するものです。
出版社以外の企業が提供する読書アプリでは、大手出版社から書籍化されているマンガとオリジナルの小説・マンガをラインナップに並べています。
つまり、良いアプリを作るよりも充実したラインナップを揃えることが重要で、出版社や作家を相手にした営業スタッフの獲得・育成に注力する企業が多いです。
作品提供元への支払い額やユーザーを課金へ誘導するシステムも重要ですが、まずは利用者数を増やさないと話になりません。
読書関連で成功したアプリ

実際にマンガや小説、雑誌を読める読書アプリを新規開発して成功するのは難しいですが、読書関連アプリであればチャンスがあります。
もっとも成功しているのは読書メーターで、自分が読んだ本の感想を評価を添えて投稿できる読書系SNSとして人気を集めています。
このほか、感想や読んだ本の履歴を自分で見返すために管理する「ビブリア」という個人開発アプリや、学生起業家が開発した「人を軸に本を探すアプリ」が成功事例です。
このように、読書関連のアプリであれば、資金力のないベンチャー企業や個人開発でもチャンスがあります。
成功している読書関連アプリは全て開発者や企画者自身が読書好きという共通点がありました。読書が好きで本に関連した情報交換や意見交換をすることが好きな方は、既存アプリにはないサービスを考えてみてください。
読書人口は非常に多いので、良いアイデアがあればアプリとして成功するチャンスが大きいですよ!